MRIcronのインストールと使い方


1. 目的
2. 使用するソフトウェア
3. 使い方
3.1. GUI版
3.2. CUI版
4. MRIcronの機能について
4.1. 画像の重ね合わせ(Overlay)
4.2. 画像の透明度の変更
4.3. ROI作成
4.4. ROIを使った記述統計量の計測
4.5. Intensity Filterを使ったMaskの作成
4.6. 画像の二値化


1. 目的

  • MRIcronのダウンロードと使い方

2. 使用するソフトウェア

Chris Rorden氏が配布しているMRIcronを用いる。

こちらのリンクから自身のPCのOSにあったものをダウンロードする。

ダウンロード&圧縮解凍するとmricronフォルダできる。mricronフォルダ内のファイルは次の通り。

3. 使い方

3.1. GUI版

mricronフォルダ内の「mricron.ext」をダブルクリックしてMRIcronを起動する。

MRIcronを起動すると、次のようなウィンドウが表示される。

まず、下地となる画像をMRIcronで開く。画像を開くには、左上のタブ「File」から「Open」を選択。画像ファイルをMRIcronにドラッグ&ドロップしても開ける。

開きたい画像を選択する。ここでは、DWIである「DWI.nii.gz」を選択する。

DWIである「DWI.nii.gz」を選択すると、次のように「4DであるDWIの内、どのVolumeを開くか」ということを聞かれる。ここでは、b=0にあたる1 volume目を選択する。

以上の作業を終えると、次のようにDWIの内b=0の画像が表示される。
ここでは、例としてmice脳を4つ表示している。

3.2. CUI版

コマンドラインでは、次のようなコマンドを実行し、画像を表示する。

mricron <NIfTIのPATH>

mricronコマンドのオプションは、こちらのサイトを参考に。

4. MRIcronの機能について

4.1. 画像の重ね合わせ(Overlay)

ツールタブの「Ovelay/Add」を選択。あるいは、「Ctrl + A」を押す。

Overlayしたい画像を選択。

Overlayしたい画像を選択すると、画像を重ね合わせて表示することができる。

4.2. 画像の透明度の変更

下地を構造MRI画像、Overlayする画像をLabelにする場合で、Labelの透明度を上げて画像を確認したい場合。

赤枠の画像がoverlayしている画像であることを確認し、ツールタブの「Overlay/Transparency on background」から透明度を設定。

4.3. ROI / VOI作成

「Pen Tool」をActiveにして、ROI作成モードにする。この状態で、左クリックを押しながら、ドラッグすることでROIが作成できる。MRIcronにおけるROI作成で基本的な使い方は、次の通り。

  • 基本的なROI作成: 左クリック + ドラッグ
  • FillするようにROI作成: 右クリック(Ex. 左クリック + ドラッグで円を作り、円の内側を右クリックすることで塗りつぶす)
  • 消去: shift + 左クリック + ドラッグ
  • ROIの透明度: タブ「Overlay」の「Transparency on background」や「Transparency on overlay」で変更
  • 保存: タブ「Draw」の「Save VOI…」から保存
  • 開いているROIを閉じる: タブ「Draw」の「Close VOI..」
  • 既に作成したROIを開く: タブ「Draw」の「Open VOI..」

作成したROIを保存するには、タブ「Draw」の「Save VOI…」を選択。

ROI画像を名前を付けて保存する。

新たにROIを作成する際には一度、開いているROIを閉じる(タブ「Draw」の「Close VOI..」)。

既に作成したROIを開くには、タブ「Overlay」から「Add」を選択し、開きたいROIを選択。

既に作成したROIを修正したい場合には、タブ「Draw」から「Open VOI…」を選択し、修正したいROIを開く。この開き方をすれば、「Pen Tool」をActiveしてROIを修正できる。

4.4. ROIを使った記述統計量の計測

作成したROIを用いて計測をしたい場合、ツールタブの「Draw/Descriptive」を選択。

新しいウィンドウが開き、ROI内で計測されたVolume(cc), min, mean, max, SDが計算される。

4.5. Intensity Filterを使ったMaskの作成

ツールタブの「Draw/Intensity filter」を選択。あるいは、「Ctrl + I」を押す。

Thresholdを設定する。設定ができたら「Save highlighted as NIfTI or VOI」を選択して保存する。

保存した画像を開くと、maskされた画像が表示される。

4.6. 画像の二値化

ツールタブの「Draw/Advanced/Brain mask」を選択し、ファイル名を指定して保存。

二値化された画像が、保存される。

MRIcronのインストールと使い方” へのコメント

  1. ピングバック: 【脳MRI画像解析入門】MRIcron/MRIcroGLを用いたノイズ除去とマスク画像の作成

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