1. 目的
2. 自身のPCを使用する場合
2.1. PCスペック
2.2. PyTorchのインストール方法
3. 自身のPCを使わない場合
3.1. PCスペック
3.2. PyTorchのインストール方法
1. 目的
- PyTorchをインストールする。
2. 自身のPCを使用する場合
自前のPCを持っていて、自身のPCでPyTorchをインストールする場合の環境構築を解説する。
2.1. PCスペック
PyTorchを使ったディープラーニングの実装は、Windows、Mac、Linuxの、どのOSでも可能であるが、著者の経験上、Linuxは機械学習や深層学習の環境構築をする上で問題が少ないため、おすすめのOS。さらに、Linux の中でもUbuntuというディストリビューションはユーザーフレンドリーな作りで、日本語での説明やフォーラムも充実している。また、PyTorchに限らず、機械学習や深層学習を実装するにあたり問題が少なくユーザーも多く、Web上にはUbuntuを用いた機械学習/深層学習のサンプルがたくさん掲載されているため、参考になる。そのため、初心者にはLinuxの中でもUbuntuを使うことをおすすめする。
著者の検証で使用したPC のスペックは、以下のとおり。
- OS:Ubuntu 18.04
- CPU:Intel(R) Core(TM) i7-8750H CPU @ 2.20GHz
- RAM:8GB
- Storage:60GB
- GPU:なし
2.2. PyTorchのインストール方法
PyTorchのホームページに移動します。
すると、INSTALL PYTORCHのところで自身の使っているPCの環境を聞かれるので、自分の環境に合わせてボタンを選択する。
選択が完了すると、ボタン下のRun this Command:にコードが現れるのでそれをコマンドラインにコピペする。
以下は、Linuxで、GPUがなくCPUで扱う場合で、pip
というパッケージ管理ツールを使って、インストール方法である。
自分の環境で試すとこのようになる。
pip3 install torch==1.9.0+cpu torchvision==0.10.0+cpu torchaudio==0.9.0 -f https://download.pytorch.org/whl/torch_stable.html
PyTorchがインストールできたかを確認してみる。
まずは、ターミナル(端末)を開いて、Pythonを起動。
python3
Python 3.6.9 (default, Nov 7 2019, 10:44:02)
[GCC 8.3.0] on linux
Type “help”, “copyright”, “credits” or “license” for more information.
次に、torch
ライブラリをimportして、PyTorchのバージョンをtorch.__version__
で確認する。
import torch torch.__version__
‘1.9.0+cpu’
3. 自身のPCを使わない場合
自身のPCが低スペックで、機械学習をするのに向いていない場合でも、実現可能にするのが「Google Colaboratory」である。Google Colaboratoryは、Google が提供しているWebサービスで、自身のPCでの設定が不要なJupyter Notebook環境である。
Jupyter Notebook(ジュパイターノートブック)はブラウザ上で動作し、Notebookと呼ばれるファイルにプログラムのソースコードや内容に関するコメント、さらには実行した結果を管理するデータ分析ツールである。Notebookは他者と共有することもでき、企業や研究開発の場でよく用いられている。Notebook に記載されているプログラムはクラウド上で実行されるため、自身が使用しているPCのスペックや環境を気にする必要がない。 特に、ハイスペックなGPUを無料で使用できる点が魅力である。
Google Colaboratoryの詳細な使い方は、こちらの記事をご覧ください。
3.1. PCスペック
執筆時点(2020 年10月時点)でのGoogle Colaboratoryで使用できるPCスペックは、次のとおり。
- OS:Ubuntu 18.04
- CPU:Intel(R) Xeon(R) CPU @ 2.20GHz
- RAM:13GB
- Storage:40GB(GPUなし)、360GB(GPU あり)
- GPU:NVIDIA Tesla K80
3.2. PyTorchのインストール方法
PyTorchをインストールするには、Google Colaboratoryのセルで、以下のコードを実行する。以下のコードでは、Google Colaboratory上でCPUもGPUも使えるようなインストール方法である。ビックリマーク(!)を用いるのは、PythonのコードとShell Scriptのコードと区別して、Shell Scriptのコードと認識させるためである。
!pip3 install torch torchvision
次の、コードでPyTorchがインストールできたか確認してみよう。
import torch torch.__version__
‘1.9.0+cu102’
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