画像ファイル形式の種類

目次


1. 目的
2. 画像ファイル形式
2.1. DICOM(拡張子: .dcm)
2.2. ANALYZE(拡張子: .hdr/.img)
2.3. NIfTI(拡張子: .nii)
2.4. MIF形式(拡張子:.mif)
2.5. MGZ形式(拡張子:.mgz)
2.6. GZ形式(拡張子:.gz)


1. 目的

  • 脳画像解析をする上で、よく用いる画像フォーマットを知る

2. 画像ファイル形式

2.1. DICOM(拡張子: .dcm)

DICOM(digital imaging and communications in medicine)は、医用画像の共通フォーマットである。MRI・CT・PET・SPECTなど、様々な撮像機器が存在するが、これらの機器で取得された画像をDICOM形式に統一することで、ユーザは撮像機器や機種を気にせず画像を見ることができる。つまり、撮像機器や機種によってフォーマットがバラバラであれば、その分だけそのフォーマットに対応した画像表示ソフトが必要となるということである。

DICOM形式では、基本的に画像1スライスが1つのファイルになっている。例えば、100枚のスライスがある画像であれば、100個のファイルから構成されることになる。

2.2. ANALYZE(拡張子: .hdr/.img)

ANALYZE形式は、米国のMayo Clinicで開発された形式であり、画像ヘッダー情報を格納する「.hdr」ファイルと画像情報を格納する「.img」ファイルの2つで構成される。以前は、この形式が主流であったが、近年ではNIfTIが主流である。

2.3. NIfTI(拡張子: .nii)

NIfTI(neuroimaging informatics technology initiative)は、米国国立衛生研究所(national institutes of health: NIH)を中心として開発されている形式であり、脳画像解析で主流の画像ファイル形式である。NIfTI形式は、ANALYZE形式よりも多くのヘッダー情報を格納することができ、ANALYZE形式にはなかった画像の左右の情報も持っている。

2.4. MIF形式(拡張子:.mif)

MIF形式は、MRtrixで使われる画像フォーマットでNIfTIとは異なり、MPGの軸情報(gradient table)やDICOMヘッダー情報が格納されたJSONファイルを組み込むことができる。

2.5. MGZ形式(拡張子:.mgz)

MGZ形式は、マサチューセッツ総合病院のNMRセンターで開発されたファイル形式であり、FreeSurferで用いられる。

2.6. GZ形式(拡張子:.gz)

GZ形式は、UNIX系のOSでよく用いられるgzipコマンドによって圧縮されたファイルにつくファイル形式、つまり圧縮されたファイル形式である(例:.nii.gz, .mif.gz, .mgz.gz)。例えば、.niiをgzipコマンドで圧縮した場合、拡張子は「.nii.gz」となる。GZ形式の圧縮は、可逆圧縮であるので、画質やヘッダーといった情報を損失することなく、ファイル容量を抑えることができるのが特徴であり、これがGZ形式にするメリット、理由である。

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