FreeSurfer 7.2.0が発表されました。
このバージョンからついに deb ファイルが提供されるようになりました。嬉しいことですね。
デフォルトのインストール先は、/usr/local/freesurfer/7.2.0 となります。
簡単インストール
- FreeSurferのライセンスファイル license.txt を ~/Downloads に置いていただければ、あとは下記のスクリプトを実行するだけでインストールが可能となります。
- freesurfer7.2.0_installer_bionic.sh(右クリックで名前をつけて保存)
Step by step
license.txt の入手
- こちらのリンクに必要事項を記載すると、メールアドレスにlicense.txtが送付されてきます。それを適当なところに保存します。私は、~/Downloads に保存しています。ちなみに、Linuxで画像解析をする場合には、フォルダ名は日本語ではない方がいいので、英語に変えておくことをお勧めします。詳細は、「Linuxでhomeディレクトリ以下の日本語ディレクトリを英語に変えたい」をご参照ください。
debファイルのダウンロード
- 以下のコマンドで、~/Downloadsに debファイルをダウンロードできます。
cd ~/Downloads curl -O -C - ftp://ftp.nmr.mgh.harvard.edu/pub/dist/freesurfer/7.2.0/freesurfer_7.2.0_amd64.deb
- もし、上記のコマンドでServer errorが出るようでしたら、以下を試してみてください。
cd ~/Downloads curl -O -C - http://ftp.nmr.mgh.harvard.edu/pub/dist/freesurfer/7.2.0/freesurfer_7.2.0_amd64.deb
md5のチェック
- ダウンロードした deb ファイルが正しいか確認しましょう。以下でチェックできます。
echo "c8c73f5d2ef134f74305770b67436531 freesurfer_7.2.0_amd64.deb" > freesurfer_7.2.0_amd64.deb.md5 md5sum -c freesurfer_7.2.0_amd64.deb.md5
FreeSurferのインストール
- aptを使ってインストールします。シンプルです。
sudo apt install -y ./freesurfer_7.2.0_amd64.deb
license.txtのコピー
- メールで送られてきたlicense.txtをコピーします。今、license.txtが ~/Downloads にあると仮定します。
sudo cp ~/Downloads/license.txt /usr/local/freesurfer/7.2.0
SUBJECTS_DIRの準備
- デフォルトでは、/usr/local/freesurfer/7.2.0/subjects がSUBJECTS_DIRとなりますが、これは使い勝手が悪いので、ホームディレクトリにコピーします。
mkdir -p ~/freesurfer/7.2.0/subjects cp -ar /usr/local/freesurfer/7.2.0/subjects ~/freesurfer/7.2.0/
.bash_alias へのパスの設定
- Ubuntuでは、.bash_aliasにパスなどを書いておくと、.bashrcがそれを読み込みます。.bashrcを直接いじるより安全なので、.bash_aliasに追記します。以下をそのままコピペでOKです。(これは一度のみの作業です。何度もやる必要はありません)
echo >> ~/.bash_aliases echo "#FreeSurfer 7.2.0" >> ~/.bash_aliases echo "export SUBJECTS_DIR=~/freesurfer/7.2.0/subjects" >> ~/.bash_aliases echo "export FREESURFER_HOME=/usr/local/freesurfer/7.2.0" >> ~/.bash_aliases echo 'source $FREESURFER_HOME/SetUpFreeSurfer.sh' >> ~/.bash_aliases
以上で、インストールは終了です。この設定を有効にするために、ターミナルを一度終了し、再度起動します。
サンプルデータの表示
- 最後に、FreeSurferについてくるサンプルデータ bert のデータを表示してみましょう。以下のコマンドをターミナルにコピペして実行してください。Freeviewの使い方に慣れてくるとこれらの意味がよくわかるようになります。
cd $SUBJECTS_DIR freeview -v \ bert/mri/T1.mgz \ bert/mri/wm.mgz \ bert/mri/brainmask.mgz \ bert/mri/aseg.mgz:colormap=lut:opacity=0.2 \ -f \ bert/surf/lh.white:edgecolor=blue \ bert/surf/lh.pial:edgecolor=red \ bert/surf/rh.white:edgecolor=blue \ bert/surf/rh.pial:edgecolor=red \ --layout 2 --viewport axial &
- 以下のように表示されれば無事完了です。
ご丁寧な説明どうも有難うございます。ちょっと失礼ですが、
・debファイルのダウンロード
2. curl -O -C – ftp://ftp.nmr.mgh.harvard.edu/pub/dist/freesurfer/7.2.0/freesurfer_7.2.0_amd64.deb を入力すると、serverのerrorが出ました。それを
curl -O -C – http://ftp.nmr.mgh.harvard.edu/pub/dist/freesurfer/7.2.0/freesurfer_7.2.0_amd64.deb にすればいかがですか。
ご提案ありがとうございます。
環境によって、サーバーがFTPからのダウンロードを許可していない場合があり、そのような場合はFTPから落とせないので、HTTPから入手するのはありですね。
私の方で再確認して、FTPも大丈夫なサーバーは問題なくできることを確認しましたので、2つのパターンを示したいと思います。