FSLにはFA画像を非線形変換する際、FA_2_FMRIB58_1mm という設定ファイルが準備されており、比較的簡単に非線形変換ができます。
しかし、MD画像を非線形変換したい場合にはすぐにはうまくできません。
この時、FA画像の非線形変換のパラメーターを利用することで、可能になります。
ポイントは、flirt, fnirt, applywarp を上手に使うことです。
以下、sub1_FA.nii.gz, sub1_MD.nii.gz があるという前提でこれらを標準化するコマンドを記載します。コメントに意味を記載しています。
# FA画像を線形変換で標準化 # パラメータを affine.mat として出力(変換後の画像は出力しない) flirt -ref $FSLDIR/data/standard/FMRIB58_FA_1mm \ -in sub1_FA \ -omat affine.mat # FA画像を非線形変換で標準化 # 非線形変換のパラメータ画像を、sub1_cout.nii.gz として出力 # FA画像の標準化された画像を、sub1_FA_fnirted.nii.gz として出力 fnirt --config=FA_2_FMRIB58_1mm \ --in=sub1_FA \ --aff=affine.mat \ --cout=sub1_cout \ --iout=sub1_FA_fnirted # MD画像を非線形変換で標準化 # 上記で得られた、affine.mat, sub1_cout.nii.gz を利用して、 # sub1_MD を変換させる # sub1_FA と sub1_MD は全く同じ次元なので、パラメータだけ当てはめることができる # MD画像の標準化された画像を、sub1_MD_fnirted.nii.gz として出力 applywarp --ref=$FSLDIR/data/standard/FMRIB58_FA_1mm \ --in=sub1_MD \ --warp=sub1_cout \ --premat=affine.mat \ --out=sub1_MD_fnirted