XubuntuでPlayOnLinux経由でMS Office 2010をインストールし、日本語入力を問題なくする方法

Ubuntuにしてたいていは満足なのですが、職場で利用となると足かせになるのがOfficeの問題です。LibreOfficeでたいていは間に合うのですが、Wordの校閲機能やPowerpointのレイアウトの問題などはいかんともしがたい問題です。これは少しずつストレスになっていきます。

Wine経由でMS Office 2010をインストールできると聞いていましたが、試してみてもエラーが多い状態でした。

その後、調べていたら、PlayOnLinuxを使うとあっさりいけるよという書き込みを複数見ました。やってみたらすんなりできました。

しかし、日本語を入力すると、入力しているのに消えてしまうという問題がありました。これもいろいろ調べて、対処をしてみたのですが、うまく動かず…。
でも、よく考えてみたら、PlayOnLinux経由なのだから、設定ファイルが別なのではないか?と思ったところ、それがあたりでした。

以下に方法をまとめます。

  1. ベースのOS
  2. Xubuntu 12.04です。

  3. MS Officeのバージョン
  4. Office 2010の32bitを準備します。Office 2013は動作しません。また、Office 2010の64bit版も動作しません。

  5. Wineのインストール
  6. PlayOnLinuxはWineのフロントエンドなのでWineが必要です。オフィシャルのWineはバージョンが若干古いので、私は下記でWine-teamのPPAからWineをインストールしました。これでwine 1.6がインストールされます。これを書いている時点での最新版は1.7ですが、1.6で一連の流れに問題はありませんでした。

    sudo add-apt-repository ppa:ubuntu-wine/ppa
    sudo apt-get update
    sudo apt-get install wine
    
  7. PlayOnLinuxのインストール
  8. PlayOnLinux(POL)もUbuntuのデフォルト(4.0.14)では、Office 2010のインストールに対応していません。なので、POLのサイトから、最新版(4.2.2)をダウンロードします。
    詳細はhttp://www.playonlinux.com/en/download.htmlに記載してありますが、とりあえず、12.04の場合は下記のとおりです。

    wget -q "http://deb.playonlinux.com/public.gpg" -O- | sudo apt-key add -
    sudo wget http://deb.playonlinux.com/playonlinux_precise.list -O /etc/apt/sources.list.d/playonlinux.list
    sudo apt-get update
    sudo apt-get install playonlinux
    
  9. PlayOnLinuxの起動
  10. メニューのゲーム→PlayOnLinuxでPlayOnLinuxが起動します。
    そこで、「インストール」をクリックします。

    そうすると、下図のようになりますので、SearchからOffice 2010と入れると候補が出てきますので、選択し、右下の「インストール」をクリックします。

    POL_install01

    その後は私は既にインストールしてしまったので、スクリーンショットは示せませんが、指示された通りに従っていけば、必要なファイルなどを全部ダウンロードしてくれます。なお、インストールする場所は変更するとうまくいかないということですので、とりあえずデフォルトのまま入れてしまうのが無難なようです。

    ひと通り終わると、以下のようになります。

    POL_install02

    これでインストールは完了です。これまでの苦労は何だったんだろうと思うぐらい簡単でした。

  11. 日本語入力の設定
  12. しかし、このままだと、日本語入力の問題があります。様々なサイトが、

    ~/.wine/user.regに

    [Software\\Wine\\X11 Driver]
    “Inputstyle”=”offthespot”

    のように記載しなさい

    と書いてあります。しかし、POLを使用した場合は、それではうまくいきません。

    Officeの日本語設定は、ホームディレクトリの下の以下の場所にあります。

    ~/.PlayOnLinux/wineprefix/Office2010/user.reg

    したがって、適当なエディタでこのファイルを開けます。今はLeafpadにしましょう。(なんでもいいですが)

    leafpad ~/.PlayOnLinux/wineprefix/Office2010/user.reg
    

    そして、このファイルの一番下に以下の記述を追加します。

    [Software\\Wine\\X11 Driver]
    "InputStyle"="root"
    

    (環境によってはバックスラッシュは¥に見えると思います)

    その後、その後、POLを再起動すると、ファイルの設定を読み込み直します。

    これで日本語をうつと、インライン変換まではいかないのですが、日本語変換が画面の左下の方にあらわれ、確定した文字がきちんと表示されます。

これでさらによい環境ができあがりました。