続いてCovariates 2nd-levelの設定です。
このCovariates 2nd-levelは、今設定しなくても大丈夫です。
(逆に言うと、これまで設定してきたものは最初に設定する必要があります。)
2nd levelのCovariatesは解析を進めていくなかで追加したくなるものもありますので、そのような親切な設計になっています。
ただ、今は、設定しましょう。
楽をしたいので、Matlabの方で少し準備を進めます。
まず、Matlabで現在のディレクトリを確認します。
pwd
で確認できます。
もし、conn_practiceのディレクトリにいないようでしたら、移動します。
そして、さらにその下のsampleディレクトリに移動します。
cd sample
この中にSubjects.txtというファイルがあります。
これはMatlabで読み込むことができるように工夫してあります。
これをMatlabで読み込み、subjという変数に代入しましょう。
変数名は何でもいいのですが、タイプすることを考えると短い方がいいでしょう。
Matlabから
subj=load('subjects.txt');
とすると、右側のワークスペースにsubjという変数ができているのがわかります。
subj
でその内容を見ることができます。
ここで、第1列は、IDなので実際は使いません。
第2列は、診断(健常者か統合失調症か)
第3列は、年齢
第4列は、性別(男性が1、女性が2)
となっています。
Matlabでは、変数の中で特定の列だけ使いたい場合は、
変数(:,その列)
という表し方をします。
今の場合、診断だけ取り出したいのであれば、
subj(:,2)
で表すことができます。
それで、CONNはMatlabで動くので、今作った変数をそのまま使うことができます。
それでは、CONNに戻ります。
左側のメニューからCovariates 2nd-levelに進みます。
(バージョン17からQAの結果がCovariates 2nd-levelに自動で入るようになりました。)
そして、画面中央の左側にあるCovariatesで”All Subjects”とある下をクリックします(何もないところです)。
そうすると、右側にenter covariates name hereと出てきます。
これから、診断と年齢と性別を順番にいれていきましょう。
まずは診断です。もともとのファイルには、健常者0、統合失調症1となっていますが、今後、群間比較することを考えて、controlという変数とpatientという変数を準備します。
まず、健常者から準備しましょう。
covariates nameを “control” とします。
[0 0 0 … 0 0 0]と0が20個並んでいますが、これを削除し、以下のようにタイプしてEnterキーを押してください。
subj(:,2)==0
subj(:,2)は先ほど出てきたものです。
subj(:,2)==0は、Matlabでの論理値というもので、0であれば真の値として1を、それ以外は偽の値ということで0を返すものです。つまり、今の場合、健常者は0なので、0であれば1にして、それ以外(といっても1しかないのですが)は0にするというものです。
また、画面下の方の”Description”には説明をつけられるようになっています。なので、今は”Control subjects”と入れておきましょう。
そうすると、下のようになるはずです。
次に、patientを準備します。
covariates nameを “patient” とします。
Valuesは
subj(:,2)==1
となります。
Descriptionは必須ではないのでいれなくてもいいでしょう。
ここでわざわざControlとPatientをわけておく理由は、後で群間比較をするためです。いわゆるダミー変数です。
同様に、年齢、性別も入れていきましょう。
年齢は
covariates name: age
values: subj(:,3)
性別は
covariates name: gender
values: subj(:,4)
Description: Male=1; Female=2
とします。
その結果、図のようになります。
Descriptionを書いておくと、項目名のすぐ右側にそのDescriptionが表示されるのですね。便利ですね。
ここまでできれば、共変量の設定はおしまいです。